PCB分析

PCBについて

PCBは水に溶けにくく、沸点が高いなどの物理的な性質を有する主に油状の物質です。また、熱で分解しにくい、不燃性、電気絶縁性が高いなど、化学的にも安定な性質を有することから、電気機器の絶縁油、熱交換機の熱媒体、ノンカーボン紙などさまざまな用途で利用されてきましたが、現在は製造･輸入ともに禁止されています。

高濃度PCB廃棄物

意図的にPCBが使用された機器のPCB濃度は、5,000mg/kg超（トランスでは60％、コンデンサでは100%）で非常に高濃度となっています。PCBは1972年に生産が中止されていることから、1973年以降に生産された機器には、高濃度にPCBが含まれていることはありません。

低濃度PCB廃棄物

低濃度PCB廃棄物とは①低濃度PCB廃油、②低濃度PCB汚染物、③低濃度PCB処理物を指し、PCB濃度が5,000mg/kg以下のPCB廃棄物です。
これまで、PCBを使用していないとする電気機器等に数mg/kgから数十mg/kg 程度の微量のPCBに汚染された絶縁油を含むものが存在すること、PCBを絶縁油として使用した電気機器等の保管や廃棄物処理を行う過程で発生した汚泥、ウエス（雑巾）、活性炭、防護服等の二次汚染物が相当量発生し保管されていること、ほかに、PCBを熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料等に使用した製品が廃棄物になったもののうち、比較的濃度が低いものが相当量存在していることが判明しています。

絶縁油中の微量PCB分析について

絶縁油中のPCB分析については、2011年5月に環境省から「絶縁油中の微量PCBの測定に関する簡易測定法マニュアル（第3版）」が公表されており、当社ではこの方法に準拠した測定を行っています。
これまでPCBを使用していないとされていた重電機器やOFケーブル等からも微量のPCBが検出される事例が判明しています。環境省では当該機器類の使用事業者に対し、PCB混入の可能性を確認するとともに、PCB混入の可能性を否定できない場合にはPCB混入の有無を確認するように求めています。【環廃産発第040217005号】

【お問い合せ】

まずはお問い合せフォームからお気軽にお問い合せください。
分析のお問い合せ、ご相談など、何でも承ります。後ほどこちらから内容確認のご連絡をさせていただきます。
お問い合わせの際には、「お問い合わせタイトル」に「絶縁油中のPCB分析」とご記入ください。

お急ぎの場合は、最寄の試験センターへお電話をお願いします。

北九州センター:福岡県
093-661-1652

釜石センター:岩手県
0193-22-2141

【採取セット送付】

分析することが決まりましたら、採取セット（採取容器、スポイト、ゴム手袋、分析依頼用紙）をお送り致します。

【試料採取】

採取した試料を、弊社までご郵送願います。当社が試料採取にお伺いする場合もございます。

【結果ご報告】

分析結果が出ましたら速報をメールまたはFAXにてご連絡いたします。
その後、正式報告書を作成して送付いたします。
分析の残試料は報告書と一緒にお返しいたします。
納期:通常7営業日（お急ぎの場合は別途ご相談ください。）

調査分析の流れ

お問合せ

採取セット送付又は試料採取にお伺い(試料2ml程度採取)

郵送又は持帰り

分析

通常7営業日で結告果報

【分析事例】

環境試料、廃棄物試料、排ガス、排水、作業環境試料等、多くの試料形態でPCB調査、分析ができます。
また、以下のとおり高分解能-GC/MSを用いた異性体分析も実施しております。PCB分析の全ての検定方法に対応できますので、ご検討される場合は、是非、当社にお問合せ下さい。

1塩素

2塩素

3塩素

4塩素

5塩素

6塩素

7塩素

8塩素

9塩素

10塩素

環境試料、廃棄物等のPCB分析（6～10塩素のPCB測定クロマトグラム）

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