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定量的PCR法を用いた難培養整備生物のモニタリング

ゲノム関係

タイトル

定量的PCR法を用いた難培養整備生物のモニタリング

著者

金川貴博、蔵田信也

出典

(株)シーエムシー出版「難培養微生物研究の最新技術」7月(2004年),57-68

抄録

定量的PCR法(定量PCR法ともいう)を使うと、測定対象の試料から抽出したDNA中に、目的とするDNAがいくつあるのかを測定することができる。したがって、純粋培養が不可能な微生物であっても、その微生物に特有なDNAの塩基配列がわかれば、試料中にそのDNAがいくつあるかを定量的PCR法で測定でき、もしも微生物1個につき、そのDNAが1個なら、この測定値から、元の試料中にその微生物が何個存在しているかを算出できることになる。ただし、実際の操作では、DNAの抽出効率やDNAの精製段階でのロスなどがあるので、何個という換算が難しいケースが多いと思われるが、いずれにしても、その微生物の増減を把握することは可能である。
定量的PCR法には、リアルタイム法、内部標準法、競合法、限界希釈法(MPN法)など、測定原理が異なる数種類の手法がある。これらのうちで、最も簡便で、しかも信頼性が高いのがリアルタイム法である。しかし、専用の機械が必要であり、機械も試薬もかなり高価である。内部標準法、競合法、およびMPN法は、機械としてはサーマルサイクラーと電気泳動装置があれば可能で安いが、手順が複雑である。最近は、リアルタイム法が広く普及してきているので、ここではリアルタイム法を詳述することにし、多の手法は簡単な紹介にとどめる。

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