バイオ活性物質"CODカッター"を用いたCOD分解・処理能力改善
水処理関係
タイトル
バイオ活性物質"CODカッター"を用いたCOD分解・処理能力改善
著者
山本 一郎、 細川 孝広
出典
雑誌「紙パルプ技術タイムス」Vol.10,No.1(2013年1月号)
抄録
COD・色の処理技術と薬剤の紹介。難分解性有機物に起因するCODの分解・除去には活性炭吸着法、オゾン酸化法、フェントン酸化法等が適用されてきた。
いずれも設備費ならびに処理コストが膨大であり、今なお排水処理技術としては決して実用性のある技術とはいえない状況にある。
著者らは活性汚泥処理設備に、ある種のバイオ活性物質を添加することで難分解性CODを微生物によって分解除去し、高度処理できることを見いだした。この知見に基づきバイオ活性物質をベースにした製剤であるCOD処理剤「CODカッター」を実用化した。
本報では、バイオ活性物質を主成分とするCOD処理剤「CODカッター」の概要、使用方法、実排水でのCOD処理例を紹介した。
適用排水としては紙パルプ排水、古紙再生排水、化学工場排水、染色・精練排水、発酵工業排水、製薬排水などがあり、いずれもインク、オリゴマー、ポリマー、界面活性剤、キレート剤、染料、あるいはポリフェノール、カテキン、リグニンに代表される天然由来の多環芳香族有機化合物などの難分解性CODを含む排水である。また、難分解性有機物は排水の着色の原因物質でもある場合が多く、難分解性CODを除去することで同時に排水の色度の処理も可能となる。
水処理関係の公表文献一覧
- [44]標準活性汚泥法における酸化剤を用いた下水汚泥削減プロセス開発
- [43]バイオ活性物質"CODカッター"を用いたCOD分解・処理能力改善
- [42] 微生物活性剤による排水処理施設の水質改善
- [40] 排水処理設備の計画停電・節電対策商品とその活用事例
- [37] 汚泥減量装置の下水・集落排水処理設備への適用
- [36] 余剰汚泥の減量でCO2削減と排水の高度処理を可能とした「バイオアタック・ダイエットシステム」
- [34] 高機能イオン結合型水処理剤「ケーイーリリーフ」による排水のCODと色の高度処理
- [33] バイオアタックによる製紙排水の効率処理-省スペース・汚泥削減と既存設備の能力増強
- [31] A-Hipo法による難分解性CODと色の高度処理
- [24] 硫黄酸化脱窒菌による窒素処理技術
- [23] 酸素補給薬剤による活性汚泥処理機能の改善と臭気発生防止
- [22] QP-PCR法による活性汚泥中の糸状性細菌Thiothrix属の定量
- [17] 汚泥中のスカム原因細菌定量法の検討
- [14] ソリューション型高速増殖微生物リアクター「バイオアタック」による排水の効率処理
- [13] 含油排水向け生物処理技術 含油排水の効率処理とスラッジの削減
- [12] 糸状性バルキング対策薬剤について、および活性汚泥性能を向上させる微生物製剤について
- [11] 活性汚泥の沈降不良対策(1),(2)
- [10] 汚泥・廃棄物の削減(1)~(6)
- [9] 排水処理と臭気対策、および脱臭剤による効果的な悪臭対策
- [5] 高効率・余剰汚泥制御の新規活性汚泥システム~バイオダイエット・バイオアタック~