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高機能イオン結合型水処理剤「ケーイーリリーフ」による排水のCODと色の高度処理

水処理関係

タイトル

高機能イオン結合型水処理剤「ケーイーリリーフ」による排水のCODと色の高度処理

著者

山本一郎

出典

「加工技術」(2008年)Vol.43.No1,80-82

抄録

排水中の有機性汚泥物の処理は、活性汚泥法等の微生物処理で高率に除去することができる。しかし、CODあるいは色度として示される有機性汚泥物質は、一般に難分解性の場合多い。この類の有機物にはフルボ酸、フミン酸に代表される腐植物質、リグニン、タンニン等の植物系、ビリルビン等の動物し尿系、あるいは糖の熱縮台物であるカラメルに代表される熱履歴を受けた有機物の縮合体(お焦げ)がある。また、染料・インク類にも難処理な物質が多い。
このような難処理性のCODあるいは色度は、微生物処理で除去できないため、凝集沈澱法ならびにオゾン酸化、活性炭吸着法等で処理することになる。この場合、処理性能的にも問題がある上に、汚泥の発生や処理コストに難があり、満足できる処理技術とはいいがたい。
一方、排水中のCODあるいは色度成分の多くは、イオン性の官能基を持つ有機化合物である。イオン結合型水処理剤「ケーイーリリーフ」は、この官能基と結合してCODあるいは色成分を不溶化・析出させる機能を有している。この性質を利用すると、通常の凝集沈澱設備(凝集加圧浮上設備)で、簡便にCOD・色度を除去できることになる。
一般の凝集処理で利用される無機凝集剤は、排水に添加すると、水酸化物のフロックを作り、このフロックにCOD・色度を吸着させることによって処理する。この水酸化物が汚泥発生の大きな要因となり、汚泥処分費を大きく押し上げることになる。無機凝集剤を利用した場合の汚泥の発生量は、除去されたCODあるいは色度成分の2~10倍量になる。
「ケーイーリリーフ」は、比較的低分子の有機化合物であり、1分子中に多くの官能基を保有している。このため少量の添加量で、多くのCODあるいは色度成分を不溶化できる。結果的に、効率的なCOD・色度除去を達成できるとともに、汚泥発生量も大幅に削減できる新規な水処理薬剤である。当然、汚泥中の灰分量(灰分比率)も、増加することはない。
以下に、「ケーイーリリーフ」の特長ならびに使用実績例を照会する。

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